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意見書・決議の詳細情報

議員提出議案第2号 選択的夫婦別姓の導入を求める意見書

番号
議員提出議案第2号
議決年月日
平成30年6月21日
議決結果
原案可決

内容

議員提出議案第2号
  選択的夫婦別姓の導入を求める意見書

 夫婦別姓制度に関しては、昭和50年代から議論が起こり、昭和51年に内閣府による夫婦別姓に関する世論調査が始まった。さらに、平成11年に成立した「男女共同参画社会基本法」により、夫婦別姓制度はその中心的政策課題とされてきた。
 男女共同参画社会基本法は、日本国憲法における「個人の尊重」と「法の下の平等」をうたい、男女平等の実現に向けたさまざまな取り組みを一層求めているもので、基本理念で男女がお互いに人権を尊重しつつ、性別に関わりなく、その個性と能力を十分発揮することができる社会の実現を促進することを明らかにし、国や地方公共団体及び国民が総合的かつ計画的に進めていくために制定されたものと理解している。
 現在、個人の意思が尊重されているはずの婚姻時の改姓率を見ると、女性の改姓する割合は96%であり、明治以降につくられた家制度や男女役割分業的な社会通念の中で、婚姻時の改姓が決して平等な選択とは言えない。婚姻時にどちらの姓にするか選択できると言われるが、女性のほうが姓を変更せざるを得ない社会的な状況が現実である。
 そのため多くの女性は、結婚で戸籍法上の姓を変えたことにより、銀行口座や免許証、健康保険証、病院の診察券などの変更や、旧姓の銀行口座を解約するのに戸籍謄本が必要など、さまざまな事務手続きが必要となる。時間、手間、経済的な負担に加え、精神的な負担も大きく、これは「自分を失う」といっても過言ではないほどの不利益を被っている。
 さらに、民法で「夫婦は同姓に統一しなければならない」と定められているため、婚姻届を出さず、事実婚を選ぶ夫婦も多数いる現状がある。また、通称使用でも問題がないのではないかという意見もあるが、通称使用は便宜的なものに過ぎず、「一定程度は緩和される」という曖昧な感覚だけであって、問題の根本的な解決にはならない。
 そのような中、平成27年に、最高裁判所において、選択的夫婦別姓の導入についての判決が出された。そこでは、夫婦同姓を定めて別姓を選択することを認めない民法750条は「憲法に違反しない」という判決であったが、「選択肢が設けられていないことの不合理」については、裁判では見出すことは困難とされ、「国民的議論」や「民主主義的なプロセス」により検討されるべきであると、立法府での議論を求めたものとなった。
 選択的夫婦別姓制度は、あくまでも夫婦同姓を否定するものではなく、婚姻時に同姓と別姓を選択できる制度であり、選択肢を増やす制度である。また、法で夫婦同姓を義務付けている国は日本のほかには見当たらないのが現状である。さらに、選択的夫婦別姓の導入は、女性の権利だけを訴えているのではない。多くの女性が不利益を受けてきたことは事実であるが、時代が変化し、ひとりひとりの個性が大切にされることが重要とされている今、「強制」ではなく「選択」できるように改正されることが望ましいと考えられる。
 これらの現状を踏まえると、選択的夫婦別姓の導入は、男女平等や男女共同参画の理念においても必要であり、現状の問題をも解決するに至るものだと言える。よって、政府においては、民法を改正し、選択的夫婦別姓制度を導入することを早期に取り組むように強く求める。
 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

平成30年6月21日

蕨市議会議長 池 上 智 康 

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