陳情第8号
年金制度の改悪に反対する陳情書
要旨 国会で審議中の「公的年金制度の持続可能性の向上を図るための国民年金法等の一部を改正する法律案」を廃案とすること、並びに、高齢者の生存権を保障する最低保障年金制度を早期に創設することを求める意見書を国に提出すること。
理由 開会中の臨時国会において、「公的年金制度の持続可能性の向上を図るための国民年金法等の一部を改正する法律案」が審議されていますが、この法案に盛り込まれている年金支給額の改定ルールには、見過ごすことのできない重大な問題があります。
第一に、物価が上がれば年金支給額を引き上げる「物価スライド」をやめることです。新ルールになれば、物価の上げ幅よりも賃金の上げ幅が下回った場合は、年金支給額の引き上げ幅は賃金に合わされ、逆に物価が上昇して賃金が下落した場合には、賃金に合わせて年金支給額を引き下げることになります。これまで政府は、公的年金の有利なところは物価スライドであると説明してきましたが、今回の改定は国民への約束を一方的に破るものであり、憲法に基づく財産権および生存権の保障という点からも看過できません。
第二に、「マクロ経済スライド」に「キャリーオーバー制度」を導入することです。これは、マクロ経済スライドによる年金支給額の削減率が物価・賃金に基づくスライド率よりも大きくなった場合、下げきれなかった分が翌年度以降に持ち越されるというものです。このことによって、物価・賃金が上昇した場合でも、キャリーオーバー制度によって持ち越された調整分により、年金額が実質的に削減されてしまう事態が生じかねません。これでは後の世代へのツケ回しであり、現役世代にも信頼される年金制度とは言えません。
いま政府に求められていることは、無年金・低年金対策であり、国連社会権規約委員会から2度の勧告を受けている最低保障年金制度の創設です。
よって、国に対して、国民の生存権を保障する年金制度を確立する観点から、下記の事項を速やかに実施に移すよう強く要望する意見書を提出していただきますよう陳情します。
一、国会で審議中の「公的年金制度の持続可能性の向上を図るための国民年金法等の一部を改正する法律案」を廃案とすること。
一、高齢者の生存権を保障する最低保障年金制度を早期に創設すること。